【r>g】まんがでわかるピケティ「21世紀の資本」【さっと読めます】

 

こんにちは、やまぴーです。最近では仮想通貨や100円投信など、資産運用のハードルが下がってきたように思います。

 

今回は、「まんがでわかるピケティの「21世紀の資本」」という本のレビューをしてみたいと思います。

 

こんな人にオススメ
・「21世紀の資本(トマ・ピケティ)」は厚いし難しそう

・これからの日本経済や個人の生き方を考えたい

・得をしたいし、楽もしたい

 

世界的ベストセラー「21世紀の資本」は日本語版でも730ページ程あって、値段もそれなり。しかし、「まんがでわかるピケティの「21世紀の資本」」は1〜2時間で読めますし、値段も5分の1程です。

 

 

「r>g」とは?

 

本書の内容に入る前に、「21世紀の資本」できわめて重要な「r>g」という公式について解説したいと思います。

 

 

すなわち、富裕層が投資により得られる収益は、労働者が経済成長により得られる所得の増加率を常に上回るという公式です。

 

これは理論的に導かれた公式ではなく、歴史的に導かれた事実のようです。

 

第二次世界大戦など、資産の破壊により例外的に「r<g」となることがあるそうですが、資本収益率(r)と経済成長率(g)は逆転しないということでした。

 

資本収益率(r)は技術的、心理的、社会的、文化的要因から、約4〜5%で安定し、経済成長率(g)は発展すればするほど低くなりやすく、1%程度に収束します。

 

 

本書の内容

 

簡単なまとめ
全8章に渡り、まんが+解説で構成されています。まんが部分では主人公でありOLの「月村ひかり」による物語が描かれています。…ある日、文鳥の飼い主によるオフ会に出席したところ、お嬢様、経営者、投資家、有名作家など「持てる者」に出会う。「持たざる者」として労働を続けるひかりは、自分の力で稼ぐべく、少しずつ意識を変えていく。そして、最終的には、文鳥カフェをオープン。…各章の最後には、「21世紀の資本」の解説が掲載せれています。

 

本書の構成

 

Chapter 1. なぜ「21世紀の資本」が注目されているのか?

Chapter 2. 先進国では経済成長率はもう上がらない!?

Chapter 3. どのようにして資本は国に蓄積されていくのか?

Chapter 4. 人的資源の成長は格差の解消に役立たない?

Chapter 5. 所得の格差もどんどん広がっている!

Chapter 6. r>gという歴史的現実を直視せよ

Chapter 7. 「世界的な資本税」で格差を抑制せよ!

Chapter 8. 「21世紀の資本」をどう読むべきか?



内容のピックアップ

 

「もらう(g)」のか「つくる(r)」のか

 

税理士事務所を経営する「日比谷英司」は

 

日比谷英司
労働所得を「もらう」という前提でいるからしがみつく発想が出ちゃうんだよ。もっと自分の力で稼ぐ意識を持たないと
「まんがでわかるピケティの「21世紀の資本」」Chapter 1. より引用)

 

と主人公の「月村ひかり」に話します。そして、Chapter 2.に渡って、働いた分だけ収入を得る生活ではなく、資本収益を増やしていくことを目指すべきだと書かれています。

 

そこから、お嬢様「天ノ川恵」の飼う文鳥の異変に気づき助けることで

 

月村ひかり
私の強みって…。文鳥!!文鳥で事業を…?まさか、ねぇ…。
(「まんがでわかるピケティの「21世紀の資本」」Chapter 6. より引用)

 

と自分の強みに気づき、文鳥カフェをオープンします。




こうして労働所得を「もらう」側から「つくる」側へと変わるのですが、個人的には「つくる」ための技能や知識を見出すのって、なかなか難しいように思います。

 

なので、「つくる」ための技能や知識を「つくる」のもありではないかと思いました。英語やITスキルなどの習得がそれにあたります。

 

これは広義での投資かと思っています。つまり、金銭的投資として教材を購入したり、時間的投資として時間を確保したりする等のセルフ・インベストメントです。

 

ピケティの議論では人的資産(労働力、技能、訓練、能力など)は資本に含まないとしています。しかし、人的資産に投資をして自分の力で資本収益を「つくる」ことで、「つくる」ためのプロフィットセンターを立てることができると思います!

 

社会格差について

 

「21世紀の資本」において、ピケティは

 

ピケティ
「r>g」だから、労働をやめて投資家になろう!

 

と言っているわけではありません。これは誤った解釈としてよく見受けられます。正しい主張としては、

 

ピケティ
「r>g」だから、富の偏在が起こってしまう。どうにかしよう。

 

ということです。社会格差が起こることを懸念しています。特定の資産家が膨大な資産を背景に、政府への影響力を強めるなど、民主主義への影響を危惧しているということです。

 

「21世紀の資本」では格差を是正する解決策を示しているわけではなく、「r>g」という事実を元に、議論を生み出す – そして、政策に反映させることを説いています。

 

僕も、理論である「r>g」だけを拾って資産運用を勧めるのも良いとは思いますが、主張である「社会格差の議論」についても同時に勧めるべきかと思いました。

 

日本について

 

本書のChapter 8.では、日本経済という文脈でも「21世紀の資本」に触れています。

 

ピケティは格差是正について世界的な資本税導入など、いくつかの方法を挙げています。中でも、日本に合う方法は第一に「r>g」のgを上げること、そのために技術と知識の普及伝播をと説いています。(参照:P.159)

 

技術や知識の付与 − すなわち教育により平均生産性を上げ、長い目で見たときの経済成長(gの増加)を目論むということです。

 

どうなのでしょうか?「r>g」であり続けるとは思うので、格差縮小にはなっても格差解消にはならないですよね?それに、経済成長率には人口増加率の要素も含みますから。

 

なんにせよ、まだまだ議論は必要だと感じました。



まとめ

 

いかがでしたでしょうか?

 

個人的に、分厚い「21世紀の資本」は難解だと思いますが、こちらは読みやすかったです。まんがですし。(笑)

 

最後まで読んでみて、僕は日本での金融教育がもっともっと必要だと感じました。大人でも金融知識が乏しい人はたくさんいますし、そもそも教育者に金融リテラシーがなかったりします。

 

というのも、結局こういった本を読むのも経済や資本主義にある程度興味があって、それ自体が格差につながる気がしたからです。いまの日本は、残念ながら自ら勉強しないとなかなか金融知識はつかない現状です。

 

 

最近、有名プログラミング講師の迫さん(@yuki_99_s)がこのようなツイートをしていました。やはり資本主義的な格差に加えて、知識格差も大きな問題なのではないかと思います。

 

また、イケダハヤトさん(@IHayato)もYouTubeでこのような動画を配信していました。

 

 

「勉強しない大人、多すぎる問題」ということで、僕も同意見でした(というか、イケハヤさんが綺麗に言語化してくれました)。

 

ただ、日本に人口増加や高度経済成長期がもう一度起こるなら、労働所得を「もらう」だけでも良いと思います。グローバル化や革命的な政策で時空が歪めば、起こるかもしれませんし…。

 

ぜひ、興味があれば「まんがでわかるピケティの「21世紀の資本」」を手に取ってみてください!

 

 

やまぴー
Have fun!